100年に一度の大不況といわれる昨今、世界的に大きな転換時期にさしかかっている業界のひとつに、新聞業界があります。日本でも新聞が売れなくなっているといわれますが、米国ではすでに地方紙が続々と廃刊に追い込まれ、地方都市で紙媒体での報道がなくなってしまう事態に陥っています。

そんな中、再び脚光を浴びつつあるのが、超地域情報サイト(Hyperlocal)と言われる地域ポータルサイトで、地元で発生した事件や、グルメ情報、公的情報などを統合したウェブサイトが続々と登場し、紙メディアの消えた地域にとって有益なメディアになりつつあるというニュースです。(source:NYタイムズ紙

タイムズ紙の記事で特に成功している超地域サイトとして紹介されているのが、EveryBlockというサイト。米の地方都市イリノイ州シカゴで、6人の従業員と110万ドルの融資を得てスタートしたそうで、ニューヨーク、シカゴ、サンフランシスコなど11の都市で展開しています。すでにニューヨーク版はNYタイムズ紙とコンテンツ提携をしており、米最高級紙に地元情報を提供する形で拡大しているようです。創業者はエイドリアン・ホロバティ氏という28歳の元ワシントンポスト紙記者で、まだサイト立ち上げから2年とのこと。

もうひとつの超地域サイトPatchでは、地域ごとに専任の記者を雇って、グルメ情報から学校のイベントまで幅広く報道を展開しているそうです。Patchの資本元はウェブ最大企業AOLの新CEOで、すでにこのPatchというサイトは、従来の新聞サイトもネタ元にするほど有名で、すでにジャーナリズム的役割を担っているとのこと。現在3都市をカバーし、年内に10都市以上に拡大するらしいです。

これら超地域情報サイトの課題は、何よりも情報の信頼性ですが、ブログジャーナリズムがすっかり定着した米国では、従来の大手メディアよりもブログ記者たちの機動力と専門知識に期待する向きが多いようです。

日本でもブログ記者を集積した様々な新情報ポータルが生まれていますが、都市部というエリアに限定した地域情報サイトではまだまだ紙メディアのほうが強い感触があります。しかし今後はネットへと確実に比重は高くなっていくのでしょうね。